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戸田のたちばな

古事記にしるされた不老長寿の木の実

桃の節句のお内裏様とお雛様の左右に飾ってある花を知っていますか?
お雛様のモデルとなった京都御所紫宸殿に庭に植えられていた橘(たちばな)と桜です。
​​​​​​​桜と橘には、古来から「魔除け」「邪気払い」の力があると考えられてきました。
特に橘は古事記にも登場し、田道間守が常世国から持ち帰った不老不死の木の実「ときじくのかぐのこのみ」と言われています。
橘の常緑は永久の繁栄を意味するおめでたいものとして、そして香りが良いことから十二単の袂に入れる匂い袋や虫よけとして使われていて、皇族や貴族に大切にされてきました。
現在では文化勲章のモチーフとしても使われている、なんだか高貴な香りのする柑橘類なのです。

※古くから日本に自生する橘(たちばな)とシークヮーサーは日本に2つしかない野生種とされています。
小さくても、香り立つ果実
古くから日本に野生していた日本固有の柑橘であるタチバナは準絶滅危惧種に指定されているほど数が減っています。
そんなタチバナの日本最大の自生地のひとつが戸田です。※タチバナ自生地北限

5月中旬〜下旬ころに小さな白い花が咲き、とても良い香りがします。
戸田近隣では、戸田港や戸田商工会、北山の棚田、響(もてなし)の里公園、新田梅林、井田神社で鑑賞が可能です。
実は夏頃に結実し12月上旬〜下旬が収穫期になります。
戸田では収穫体験も行っています。詳しくはへだたちばなの会へお問い合わせください。
  • 摘むたびに香り弾ける!

    摘むたびに香り弾ける!

  • 皮を剥くと小さいみかん!種が大きくてとっても酸っぱい!

    皮を剥くと小さいみかん!種が大きくてとっても酸っぱい!

たちばなの畑に近づくと、爽やかな香りが漂ってきます
へだたちばなの会と一緒に「響(もてなし)の里公園」にある農園で収穫体験をしてきました。
一緒に行った子どもたちも興味津々!たちばなの畑に近づくと、爽やかな香りが漂ってきます。
タチバナは他のみかんよりもトゲが鋭く硬いので、みんな軍手をして収穫しました。
タチバナを摘むたびに香りが弾けるので収穫体験が終わる頃にはみんなタチバナの匂いに包まれていました。

※収穫体験についてはへだたちばなの会へお問い合わせください。
ちいさな「たちばな」をいっぱい使った、とても香りの良いマーマレード
収穫体験で摘んできた「たちばな」をへだたちばなの会の皆さんに教えてもらいながらマーマレードづくりに挑戦してきました。
たちばなを切り始めると調理室中に爽やかないい香りが立ち込めてきます。
たちばなの実は小さいので(キンカンくらいの大きさ)切っても切ってもなかなか終わりません。
それを絞って、皮だけにして、細かくちぎり、、、、と手間ひまかけて作ったマーマレードは絶品でした!

パンに付けても良し。
お湯で割ってッとタチバナにして飲んでも美味しい!
チキンソテーのソースの隠し味にも使ってみましたがこれも絶品です。
1 まず、上下にカットします。
 
2 果汁を絞り、種をこします
 
3 皮以外を取り除きます
 
4 皮を細かくちぎり、一晩水にさらして苦味を取ります
 
5 水を切り、果汁を加え60度くらいで煮詰めていきます
 
6 更に砂糖を加えて
 
7 煮詰めます
 
8 完成!
 
9 余ったシロップは炭酸で割ってスカッシュに!
 
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戸田橘香房

戸田橘香房

戸田橘を使ったジャムやお茶、アロマオイルなどの生産と販売をしています。

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この記事を書いた市民ライター

この記事を書いた市民ライター

渡邉 純(イラストレーター・グラフィックデザイナー)

タチバナの存在は前から知っていましたが、収穫体験を通じてより深くタチバナのことを知れて良かったです。
今まではサンマに絞るくらいの使い方しかしていませんでした。
今回作ったマーマレードの余りのシロップをチキンソテーのソースに使ってみたら、とっても美味でした。
※塩はもちろ戸田塩を使用
その他にもヨーグルトや酢の物に少し入れると美味しかったです!

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